マイク・マタスの次世代デジタルブック (TEDTalks)

Mike Matas / 青木靖 訳
2011年3月

この1年半、私たちのPush Pop Press社は、チャーリー・メルチャーのメルチャーメディア社と、初の長編インタラクティブ・ブックに取り組んできました。『私たちの選択』というタイトルで、著者はアル・ゴアです。『不都合な真実』の続編で、気候危機を解決するための様々な方法を模索する本です。

こんな感じに始まります。これが表紙。回っている地球の上で、自分がどこにいるか分かります。本を開きます。スワイプして各章を眺められます。下の方で各ページをスクロールして見ることもできます。ページを拡大したいときには広げるだけです。この本のあらゆるものが、2本の指でつまみ、引っ張り出して開くことができます。前に戻って読み続けるには、たたんでページに戻すだけです。これも同じ。つまんで開きます。

(ナレーション)「風車が風景に美しさを添えると感じる人は、私を含め、たくさんいます」

アル・ゴアが本の中を案内し、写真の説明をしてくれるのです。写真はインタラクティブ・マップ上で見られます。拡大して、どこで撮られたのかが分かります。この本の中には1時間以上のドキュメンタリー映像やインタラクティブ・アニメーションがあります。これを広げると・・・

(ナレーション)「現代の風力タービンの多くは、大きな3枚羽の・・・」

すぐに再生が始まり、再生した状態のまま、ページに戻れます、さらに目次まで戻っても、ビデオは再生し続けています。この本でとくに素晴らしいのは、インタラクティブなインフォグラフィックです。これはアメリカ全土の風力発電の潜在能力を示しています。単に情報を図示するだけでなく、指でたどると、風力発電でまかないうる電力量の正確な数字が州ごとに出てきます。同様に、地熱発電についても見られます。それに太陽光発電も。

これは私のお気に入りのやつです。見ていてください・・・(息を吹きかけると絵の中の風車が回る)。風が吹くと、風車の余分な電気はバッテリーに蓄えられ、風がやむと、蓄えていた電気が家に送られるので、明かりが消えることはありません。

この本はiPadだけでなく、iPhoneでも動かすことができます。居間でiPadで読み始め、外で続きをiPhoneで読むこともできます。まったく同じように動きます。ページをつまんで、広げて見ることができます。

これがPush Pop Press初の作品となる、アル・ゴアの『私たちの選択』です。ありがとうございました。

(拍手)

クリス・アンダーソン 見事なものだと思うけど、やろうとしているのは出版事業なのか、技術のライセンシングなのか、ビジネスプランは何? 他の人も作ることはできるの?

マイク・マタス ええ、私たちはツールを作っています。このようなコンテンツを出版社が容易に作れるようになります。メルチャーメディアは東海岸で、ソフトウェアを作る私たちのチームは西海岸にいて、私たちのツールを使い、毎日、写真や画像を取り込んでいます。

アンダーソン このソフトを出版社にライセンスして、ああいうすごい本を作れるようにするわけだね?

マタス そうです。

アンダーソン なるほど。マイク、ありがとう。

マタス ありがとうございます。

アンダーソン 頑張って。

(拍手)

 

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オリジナル: Mike Matas: A next-generation digital book